「野球で1塁は走り抜けた方が速い説」を覆す研究結果
野球大好きnagashiuchiです。
なんかネットニュースを見ていたら面白そうな記事がありました。
Yahoo!ニュース
『一塁到達、頭からの方が速い 立命大分析、野球の定説覆す』
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6276047
野球でバッターが打って1塁へ走る時、そのままベースを駆け抜けるよりヘッドスライディング(ヘッスラ)した方が1塁ベースに早く到達することができることが研究によって分かってきたとのことです。
ヘッドスライディング革命が始まるかも?
野球経験者の僕から言わせてもらうとこれは控えめに言って革命的です。
3年後、プロ野球でも選手たちがヘッドスライディングしまくっている状況になってるかもしれない。
で、これ具体的にどれくらい早くなるのかと言うと、記事によれば平均で30~40cmの差が出るとあります。
なーんだそれくらいか、なんて思った人はきっと野球のことあんまり知らないのではないでしょうか。野球の30cmはあまりにも大きい。
今はプロ野球でもビデオ判定とかが導入され始めていますが、どっちが早いかスローでじっくり見た時に30cmも違えばもう一目瞭然です。
野球ではほんの数センチが勝敗を分けるなんてこともよくあることです。
僕自身の経験で言ってもこれまで先生やコーチは誰もが1塁は走り抜けろと教えてましたし、多分チームメイトもみんなそう思っていたと思います。
それが覆るとなると、野球の歴史を変える事になると言っても過言ではありません。
「走り抜けた方が早い」は選手の共通認識
今でもたまーにですけど、1塁にヘッドスライディングする選手はいます。
高校球児はもちろん、プロ野球でも若手とかが一塁にヘッスラしている姿はときおり見かけます。
どうしても塁に出たいって気持ちが頭から行かせるんでしょうねー。
特に終盤のビハインドって場面だとそんな気持ちが出やすいです。
もしそれでアウトになっても、気持ちが前面に出てていいぞ!ナイスガッツだ!みたいな雰囲気になりがちです。チームの士気を高める、みたいな意味で。
でもファンも含め、そんなヘッスラ姿を見てうすうす心の中ではみんなこう思うんですよ。
「塁に出たい気持ちは伝わるけど、走り抜けた方が早いんだよな・・・」
「ガッツあるのは分かった。でもケガだけはしないでくれよ・・・」
プロ野球解説者の福本豊氏は、そんなヘッスラする選手を見るたびにいつも言ってます。
「なんで頭から行くんや!駆け抜けた方が早いんや!」
この説がもし本当だとすると、ヘッスラ選手のプレーは実は正しかったってことになりますねー。
野球のカタチが変わる可能性も
この説を元に1塁ヘッドスライディングする選手が増えてくると、野球のカタチが少し変わってくる可能性があります。
1.ダブルベースの導入
例えばダブルベースの導入が考えられます。
ダブルベースとは、ソフトボールにおいて1塁線をまたぐようにしてフェアゾーンとファールゾーンにベースを配置する方式です。
こんなやつ。見たことあるでしょ?
2つベースが引っ付いています。
なぜこんなことするのかと言うと、ソフトボールは塁間が短く1塁でのクロスプレーが多いので、選手同士の接触を防ぐためにこういう形状になりました。
1塁のダブルベースはこれまでソフトボールだけのルールでしたが、プロ野球や高校野球でも1塁へのヘッドスライディングが増えてくれば、今後はベース形状の見直し的なルール改正が行われるなんてことも考えられなくはないです。
2.腹部プロテクターの開発
ヘッドスライディングが当たり前になってきた場合、滑った時に体を保護するための防具が出てくるかもしれません。
キャッチャーのプロテクターのような、胸から腹部あたりを覆う感じですかね。
で、各メーカーがしのぎを削り、よりよく滑れる材質が開発されていくのが目に浮かびます。
なんかそうなると別のところで新たな戦いが始まってきそうでワクワクしますね(笑)
3.ユニフォームのつなぎ化
ユニフォームのデザインも変わるかもしれませんよ。
選手がヘッドスライディングした後、タイムをかけてユニフォームについた土を落とす場面がしばしば見られますが、あれってズボンのウエストの隙間から中に土が入っちゃうんですよね。
そこで考えられるのは、ユニフォームをつなぎにしちゃおうって案です。
上下つながっていればウエストに隙間がないので、ヘッスラした際に土が入る心配はありません。滑り放題です。
またベルトもしなくていいので、バックルで体を痛めるなんてことも無くなります。
意外なことに、野球って特にユニフォームの形状が規定されていないんですよね。
チーム全員で統一されていれば形状とかは自由なんです。
なので統一さえしていればつなぎデザインはもちろんOKだし、なんなら半パンでも全然問題ない。
多分どこもやらないでしょうけど(笑)
他のスポーツに波及するかも
ヘッドスライディング優位説は、他のスポーツにも影響を及ぼす可能性があります。
例えば陸上リレーの選手って最後ゴールする時に胸を突き出しますよね。
これは胴体の通過でゴール判定するかららしいのですが、もしヘッドスライディングの方が早いってなった場合、リレーの選手でもゴールの際にヘッドスライディングする選手が出てくるかもしれません。
・・・と思ってちょっと調べてみたら、どうやら過去にいたようです。
2016年リオオリンピックの女子400mで、ショーニーミラーという選手がゴール直前でヘッドスライディングし金メダルを獲得。
当時ちょっとした物議を醸したらしいです。そら醸すわ(笑)
でもその時の動画を見たら確かに途中までは2位で負けてたんですけど、最後ヘッドスライディングする直前で既に1位より前に出ていたっぽいので、100%ヘッスラのおかげで早くゴール出来たとも言い切れないかもしれませんけどねー。
リレーの場合はあくまでフィニッシュ判定は手じゃなくて胴体部分なので、どこまでヘッドスライディングが有効なのかは今後さらに検証する必要はありそうです。
まとめ
しかし改めて考えてみると、ヘッドスライディングと走り抜けるのとどっちが早いかなんて、これまであんまり真剣に考えたことなかったですねー。
もちろん実際に検証なんてしたことなかったです。
なのにほとんどの人は、「ヘッスラするより走り抜けた方が早い」って無条件に信じ込んでいたわけです。
何かこういった「具体的に検証したわけではないけど、何となく定説になっている」みたいな事って、他にも結構ありそうですよね。
僕も草野球をしているので、今度の試合で実際に1塁ヘッスラをやって・・・・
いやいや、もう少し様子をみてからにしたいと思います!