にゃんこスター「キングオブコント」のネタは乳首ドリルと同じ。

キングオブコント2017の決勝に出ていた『にゃんこスター』っていう男女コンビが話題みたいですね!

僕は関西人ってこともあり、お笑いは結構見る方です。
もっというと学生時代はお笑いで食べていきたいとさえ思っていたほどです。
幼なじみの友人とコンビを組んで、何度かインディーズの舞台にも立ったことがあります!

てな感じなので、お笑いは人一倍大好きです。
と同時に、お笑いに厳しくもあります。

そんな僕が話題のにゃんこスターについて、ネタ批評をしてみたいと思います。

スーパー3助とアンゴラ村長。二人は恋人同士?

僕はこの番組をリアルタイムでは見ていなかったので、後からネタなどを見たり色々調べてみましたが、なんというか、見るからに不思議なコンビですよね。
男女コンビっていうだけである程度珍しいですけど、さらに年齢も一回り位離れているとか。

なので一体どういう関係なんだ!?って気になる人も多いかもしれませんね。
この二人付き合ってんのか?なんて。

僕も最初この二人を見た時、まずはそんな下世話なことが頭に浮かびました。
その時点で、はっきり言って僕の中ではマイナスですね。
もちろんお笑い的な意味でですよ。
そっちが気になって笑い的にはマイナス。

んで女性の方も普通にかわいいじゃないですか?少なくともブスではない。
男性の方もイケメンかどうかは分からないけどブサイクではない。
なので余計に「カップルじゃね?」的なフィルターを通して見ちゃうんですよね。

これが例えばメイプル超合金とかだったら、そこは気にならないわけです。
二人ともパッと見のキャラがぶっとび過ぎてるので、二人がカップルなのだろうか?なんて想像する人はほとんどいない。
もしいても素朴な疑問で終わる。
というかむしろカップルだったとしてもそれはそれで面白いんですよ。
あの強烈な二人がカップルってだけで笑いになります。
にゃんこスターはそれとはまったくの対極ですよね。

【2017.10.13 追記】

気になってた通り、やっぱり二人は付き合ってたみたいですね!

http://news.livedoor.com/article/detail/13734870/(livedoornews)

これで私の中では・・・余計に笑えなくなってしまいました(笑)
上に書いているように、やっぱり男女的な目で見てしまうとねー。
お笑い的にはマイナスしかない。お笑いって本当に難しいですな。

しかも男の場合は、ここに「嫉妬」という感情が入ってしまうから我ながら情けない!
嫉妬って本当にお笑い的にはいいことないんですよね。

例えば学生時代に誰かが授業中に爆笑を取った。
そんな時、自分の方がもっとおもしろいんや!なんてそいつに「嫉妬」の感情を抱いてしまうともうダメです。
そいつの言ったことは確かに面白いかもしれないけど、純粋に笑えないんですよ。
絶対に認めたくないって気持ちになってるんです。

なのでこれは僕だけではないと思いますけど、カップルってわかっちゃった以上、世の男はおそらくにゃんこスターについては純粋に笑えない人が増えてしまったのではないでしょうか。

パターンはまったく斬新ではない

表面的なことはこれくらいにして、肝心のネタはどうなのか?

私がにゃんこスターを知った時は既にいろんな情報をネット上で目にしていたので、ネタを見る前からある程度イメージが出来ちゃってたんですよね。
斬新すぎる」という意見から「文化祭かよ」なんて声もあったりして、まあなんというか、少なくとも正統派のネタするコンビではないんだろうなってw

そんな感じだったので、決勝で披露してた2本のネタを見ても案の定「やっぱりねー」って感じでした。

まず、これが斬新なのかどうかということなんですが、これは見方によって意見は分かれますね。
どういうことかというと、ぶっちゃけ、笑いのパターン的な観点でいえばまったく斬新ではないです。

一言で言ってしまうと、彼らのネタの軸は「本来であればするであろうことをしない」これだけです。
実際にネタを見た人には分かると思いますが、具体的にいうと「縄跳びを使った技を披露するであろうサビにきてあえてしない」ってことです。
このパターンは吉本新喜劇などでも使い古されている、王道も王道のパターンと言っても過言ではないです。

彼らのネタは乳首ドリルと同じ

最近で言えば「乳首ドリル」なんかがまさにそう。
一方がドリルで乳首をいじって「ドリルすな」と言わせる。
それを繰り返した後、リズムやテンポがまさに最高潮となった時、すっとドリルをやめて「ドリルせんのかーい!」そこでドカーンと笑いがくるわけです。
本来するべき時にあえてしないことで期待を裏切り笑いに変えているんですね。

にゃんこスターの笑いはまさにそれです。
いや、それだけです。
彼らはその部分をクローズアップしまくり、そこにわざとらしいくらいオーバーリアクションな突っ込みを何度も入れることで笑いを生んでいる。
ネタを構成する要素はそれだけです。
本当に痛快なくらい、これだけ。

他のコンビならネタを構成する内の一つのボケに過ぎないはずなんです。
そこを過剰に膨らませて一つのネタにしている。
彼女の変顔や変な動きなんてのは、そのオマケに過ぎません。

なので、その王道ともいえる笑いパターン1本だけでネタを完結させてるって意味では、それはもうすごく斬新です。おもしろい。
引っ張って、引っ張って、もうええやろってくらい引っ張ってる。
そこにこそ、このネタの価値があるわけですねー。

笑い飯とボケ数を比較すると

ちなみに、ボケを連発するダブルボケでおなじみの笑い飯の漫才では、当然ながらボケがたくさん使われています。

例えば2003年M-1で彼らを一躍有名にした「奈良県立民族博物館」のネタでは、数えてみるとボケが全部で25個ありました。(こう数えると少ないですね!もっとあるかと思ってました)

たたみかけるようにして二人でボケを連発することで笑いを爆発させている笑い飯とは、にゃんこスターはまさに対極にあるコンビといえますね。

審査員の評価が高かったのはなぜ?

審査員の点数が軒並み高かったことについては、そのあたりを評価されたからではないでしょうか?

最後にコンビ名を紹介することなど、このコンビが持つ「奇をてらう感」満載の雰囲気。
それにプラス「事務所に所属していないフリーであること」「コンビ結成わずか5ヶ月」などの要素。
その辺があいまってあの結果になったのだと思います。

ある意味、いろんな笑いのパターンを知っていないと今回のようなネタは笑えないと思います。
斬新にすら感じないはず。

しかも「ドカーン」ってくる笑いじゃない気がするなー。
「フフ・・・そうくるか」的な笑いですよねこれ。
個人的には、あまり好みではない笑いです。
お笑いは難しい事考えず、単純に笑えた方が絶対いいに決まってるってのが僕の持論です!

お笑いを評価することの難しさ

まあなんだかんだいってお笑いは評価するのは難しいです。

お笑いを構成する基本要素の「技術」「キャラクター」「発想力」のどれを重視して評価するのかでも全く違う結果になりますし、それらが組み合わされた時の相乗効果が笑いを生む面もありますし、そもそも評価する人の好みもあるわけです。

乱暴な言い方をしてしまえば、お笑いの評価なんて本来はできないんですよ。
点数をつけるなんてもってのほかです。
正解なんてないんですから。

ただ点数をつけたり順位をつけないと番組的に始まらないのでそういう審査をするわけですが、結局は基本的には多数決ですよね。
おもしろいと感じた人が多いものが勝つ。

そこで点数をつけちゃうと、一人が高得点をつけたせいで総意とは異なる結果になってくる場合もあるので、僕は潔く最初から審査員の多数決でいいと思うんですけどねー。
ただそれが5人とか6人とかだと決まりにくいので、ある程度厳選したお笑い芸人などを50人位用意して、その人たちに「誰が面白かったか」を審査してもらい多数決で決めればいいんじゃないでしょうか。

まあそれはそれで「同じ事務所の組織票ちゃうんかい」なんて批判も出てくると思うので、やっぱりお笑いの審査は難しいですね。

突っ込みのスキルの高さ

技術面でいうと、突っ込みの方はさすが芸歴も長いだけあってスキルが高いですねー。
元々ピンでも活動してたみたいですが、ピンを経験している人って基本的に突っ込みがうまいです。
なぜならネタを作る際、一人でボケと突っ込みの両方を計算しないといけないからです。

自分の考えたボケに対して、どのようなアプローチで突っ込みをいれてお客さんに分かりやすくするか、いかにそのボケを最大限笑いに変えることができるか。
ボケを考える時、常に突っ込みもセットで頭に浮かんでいるはず。
そりゃうまくもなりますよねw

にゃんこスターに話を戻すと、あのネタにおける一つの笑いパターンの中で、本当なら1回の突っ込みで済むわけですよ(笑)
サビで飛ばんのかーい!」これで終わり。

その中であらゆる角度から突っ込みを入れて笑いを作り続けるスキルはなかなかできないことですよ。
単純に考えて間(ま)がもたなくなりますもんね。

極端なことを言えば、彼女が音楽に合わせて縄跳びをして、サビで飛ばずに変顔で踊るだけではほとんど笑いにならないんです。
突っ込みあってこそのボケなんです。
なのである意味男性の方がボケとも言えますね。

同じパターンのネタをそれこそほぼ素人並のスキルしかない人が突っ込んでも、一部ネット上で声があったように「文化祭」にしかならないはずです。

文化祭的な演出も計算のうち!?

もしかしたらですが、一歩間違えたら「学生の文化祭」になりかねないような演出をしたのも、最初から計算してのことだったのかもしれませんね。

あえて最後に持ってきたコンビ名の紹介も、これまでの既成概念を破ってやろうって気持ちがうかがえます。
むしろコンビ名の紹介をすること自体が常識外れですけど(笑)
手作り感満載の小道具でコンビ名を紹介したところを見ると、やはりあえて「文化祭」的な演出にこだわった可能性は高いでしょうね。

他のネタはないの?

さてさて、気になるのは彼らにゃんこスターの今後ですが、しばらくはテレビにも引っ張りだこなんでしょうか。
他のネタも見てみたいですよね。
まさかあのパターンだけで終わるなんてことは・・・ないと思いたいです(笑)

今後もにゃんこスターにいろんな意味で注目したいと思います!

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