nagashiuchiです。
名前の通り野球好き、もっと言えば阪神ファンです。
ファン歴は今数えてみたら30年に達そうとしています!
そんな僕ですが、2017年のシーズンくらいから意図的に阪神から距離を置くようになってきています。
「確かにあれだけ優勝から遠ざかっていたらファンやめたくもなるよね・・・」
そんな声が聞こえてきそうですが、まあ確かにそれもあるんですけど、それだけじゃないんです。
理由は後で詳しく書きますが、ごく簡単に言うと「時間がもったいないと思うようになったから」です。
それまでにも、ファンを辞めたいと思ったことは何度もありました。
でも、二度と試合は見ない!なんて一大決心するものの、やっぱり気になってしまって次の日もテレビをつけてしまうんですよね。
その後、いろいろ試行錯誤して何とか無理せずに距離を置くことができるようになりました。
とはいっても、これ!といった一つの方法でスッパリ辞められるなんて簡単なものではありませんでしたけどねー。
なぜ自分は阪神ファンなのか?
なぜここまで熱心に応援してしまうのか?
そもそも辞めなければいけないのか?
辞めると何かいいことがあるのか?
自分自身をとことん見つめ直すことで、これからの阪神タイガースに対する向き合い方もわかってくるんじゃないでしょうか。
ということで、今回は「阪神ファンの辞め方」をテーマに色々書いていきたいと思います。
・・・ちなみに、ここに書いていることは「阪神ファン」に限らず、他のチームに置き換えてもらってももちろん構いません。
もっと言えば、野球チームやスポーツチームじゃなくても、タバコや酒、その他自分が少しハマり過ぎていることに置き換えてもらってもOKです。
要は、物事に依存・執着し過ぎることから脱するためのプロセスですね。
それでは参りましょう!
なぜ自分は阪神ファンなのか
冒頭でも書きましたが、まずは自分自身に向き合うことからのスタートです。
そもそもなぜ自分は阪神ファンなのか。
これまであまり深く考えてこなかったと思いますが、この機会に一緒に考えてみましょう。
親が阪神ファンだったから
まず僕のことで言うと、もともと親が阪神ファンだったのが一番大きいですかね。
もっと言うと、おじいちゃんの代からのファンです。
子どもの時から家では野球中継がついてましたし、年に何度か必ず甲子園に連れて行ってもらってました。
僕のようなパターンでファンになった人は多いのではないでしょうか?
このパターンは、ある意味阪神ファンになることから逃れようがありません。
小さい頃から身近に阪神を応援する人がいて、毎日のように試合をテレビで見せられ、それに対して親が一喜一憂しているのを側で見ている。
勝てばなんだか機嫌が良く、負けると不機嫌になる。
大の大人が、たかが野球の試合の結果で機嫌を左右されるのを目の当たりにし、阪神タイガースという存在が人生においていかに大きく重要なのかを、子どもながらに嫌でも刷り込まれるわけですね。
これはある意味、宗教に似ていると思いませんか?
よくありますよね、本人の意志とは関係なく親が熱心な信者だから半ば強制的に入信しているパターン。
親が阪神ファンで自分も気づいたらファンになってた人は、構造的にはこれと全く同じです。
本人にほとんど選択の余地はありません。
気付けば阪神の帽子をかぶせられ、ジャイアンツは悪者だと教えられ、必死になってメガホンを振り応援するようになるんです。
自ら望んでファンになった
親がファンだったパターン以外の人は、自分から望んでファンになったはず。
その理由は様々あると思います。
地元が同じだから。
好きなプロ野球選手がいるから。
友人がファンで影響された。
プレイスタイルが好きだから。
いま一度この機会に、なぜ自分がファンになったのかを改めて思い返してみましょう。
ファンになった理由によって脱ファン難易度は違う
さて、自分がなぜファンになったのかを振り返ってもらいました。
どういう経緯でファンになったのか、きちんと思い出すことができましたか?
次に、ファンになった理由別にファンをやめられるかどうかの難易度をみてみましょう。
僕が思うに、一番脱ファンが難しいのは「親がファンだったから」パターンです。
なぜならファンになった理由が無いからです。
もっというなら、ファンになった自覚すらないんですよね。
自分で選び、好きこのんでファンになった覚えがないんですよ(笑)
小さい頃から「自分は阪神ファンである」ということを刷り込まれているので、例えば「自分は男である」というのと同じような感覚。これ本当ですよ!
決して大げさではなく、阪神タイガースという存在が自分と同化しているんです。
自分=阪神というアイデンティティ(自己同一化)を確立してしまっている。
なので阪神ファンをやめるイコール、自分をやめるということになってしまいます。
いやー、これは相当やめるのが難しいですよー(笑)
一方、地元が同じだからとか、好きな選手がいるからといった後天的な理由でファンになった人はそこまで根が深くありません。
親の影響とは違い、明確な理由があって自らファンになっているのでロジック(論理)で説明できるからです。
なので後天的なパターンはファンをやめるのも比較的簡単なはずです。
逆に言うと、このパターンの人はファンをやめる必要すらないかもしれないですね。
というのも、親の影響パターンの方は本当に生活に支障が出るくらい熱狂的な人が多いんですよ。
僕もそうなんですが、何とか脱ファンして人生を楽になりたいと思っているんです。
どうにかして距離を置くようにしないと、一生タイガースの勝敗に左右される人生を送るハメになる・・・と必死なんです。
それに比べると、後天的ファンは生活に支障が出るくらいに悩んでいる人ってのは少ないのではないでしょうか。
なぜ阪神ファンをやめたいのか
もうファンをやめたい!
あなたがそう思った理由は何でしょうか。
僕の事例を交えていろいろ挙げていきましょう。
阪神の勝敗によって気分が左右される
僕はまさにこれです。
冗談でもなんでもなく、生活に支障が出るくらい阪神の勝敗に左右されていました。
まあとにかく、試合に負けた時の落ち込みようがひどいんですよ。
上でも書きましたが、阪神という存在がアイデンティティになっているので、負けるとまるで自分が負けたように感じてしまいます。
「なぜあそこで打てなかったんだろう」
「なんであの場面で打たれちゃったんだろう」
「あの時、点を取られていなければ・・・」
「もしあそこでヒットが出ていれば・・・」
本人の元々の性格もあるかとは思いますが、とにかく試合が終わった後も頭の中でたぐるぐるとたらればを繰り返しているんですよ。
自分の事でもなんでもなく、自分とは全く関係のない野球チームのことをです(笑)
思春期の男が好きな女の子とのデートに失敗した時のように、後悔や反省、自己嫌悪なんかをずっと頭の中でリピートしています。
こうやって客観的に見てみると笑い話になりますが、当の本人は本当に真剣なんですよね。
逆に勝った時は自分が勝ったかのように錯覚し、その日はとてもいい気分で過ごすことができます。
スポーツチームの勝敗なんて、所詮は自分でどうこうできるわけじゃないのに、その結果によって自分の感情が左右される。
自分の人生、本当にそんなことでいいのだろうか?
そう思い始めたのが、僕が脱ファンを考えるようになったきっかけでしたね。
勝ってる時はゴキゲンでいいんですが、勝負事なのでもちろん勝ってばかりじゃありませんからね。
よく嫁に言われていましたよ。
「なんでそんなに真剣になれるの?」って。
周りにもさぞ嫌な思いをさせていたのではないでしょうか(笑)
そういえば昔、ダウンタウンの松ちゃんが自分の本でこんなことを書いていました。
「ひいきにしているチームの勝敗でムキになる奴は、普段自分が頑張れていない奴だ。普段頑張れていないので、それをファンであるチームに託しているのだ。勝てばあたかも自分が頑張れている気になれるから。普段頑張っている俺にとって、自分と何の関係もないチームの勝敗で一喜一憂している暇なんてない」
当時僕はそれを読んで「松ちゃんはスポーツ観戦の楽しさが分かってないなー」なんて逆にかわいそうに思ってたりしましたが、今これを読むとハッとさせられましたね(笑)
なんて核心を突いた考察なんだと、今では納得するほかありません。
松ちゃんから見たら僕のような人間はさぞかわいそうに見えていたのではないでしょうか。
時間がもったいないと感じるようになった
これも僕が脱ファンを意識するようになった大きな理由です。
関西に住んでいるとタイガースの中継が結構な頻度であるんですよ。
甲子園で試合がある時は、大抵の場合サンテレビを中心にテレビ中継があります。
熱狂的な阪神ファンであれば必ず観ることになるでしょう。
野球の試合は平均3時間ととても長いです。
延長戦になるとそれ以上になることもあります。
その間ずっとテレビで観戦しているとすると、シーズンを通して一体どれくらいの時間を阪神に費やしているのでしょうか。
仮にペナントレースの半分をテレビ中継で見たとすると・・・
70試合×3時間=210時間
なんと日数にして約9日を野球観戦に費やしていることになりますね。
これを意外と少ないなと思った方は、結構重症だと思いますよ(笑)
もしこの時間を利用し、筋トレをしていたら。
資格の勉強をしていたら。
読書をしていたら。
家族と過ごす時間に充てていたら。
・・・
そう考えると、何か自分がとても無駄なことに時間を費やしていたと考えざるを得ません。
いや、僕はスポーツ観戦自体を否定しているわけではないんですよ。
熱い戦いを観戦してストレス解消したり、頑張っている選手から感動をもらったり、スポーツ観戦が日常のスパイスになるのは間違いありません。
ただしこれは「適度に楽しむ」ということが大前提の話です。
僕のような熱狂的なファンにとって、もはや阪神の試合はその域をとっくに超えています。
選手のひたむきな姿には目をくれず、ただただ勝つところが見たい。
それも自分が勝った気になるためだけにです。
楽しむためのスポーツ観戦なのに異常なまでに勝敗に執着し、観戦し終わったころにはもうヘトヘトになっています。
これのどこが日常のスパイスなのでしょうか。
もしあなたが僕と同じような状態なら、そろそろ決断すべき時ではないでしょうか。
阪神ファンを辞める具体的な方法
これまで自分を客観的に振り返ってみていかがでしょうか?
一刻も早くファンを辞めたいと思いましたか?
それとも「自分なんて全然マシだ」なんて辞める事を考え直しましたか?
ここからは、具体的にファンを辞める方法を書いていきます。
僕が実際に距離を置くことができた考え方なので、本当に辞めたいって人にとっては一定の効果があるはずです。
本当に辞めたいですね?いいですね!?
それでは参りましょう!
他のチームの試合も観てみる
何言ってんだと思いましたか?
これからファンを辞めるのに、他のチームの試合まで見るようにするなんてどういうことだ?と思いましたか?
その気持ちは当然です。
でもこれには理由があります。
僕もそうでしたが、ある特定のチームに入れ込んでいる人というのは、他のチームのことにあまり興味がない傾向にあります。
あまりにもチーム愛が強すぎて、他のチームのことまで考える余裕がないんですね。
もっとひどいと、野球自体がどうでもよくなっている可能性もあります。
「ひいきのチームの勝敗」こそが全てになっているんです。
まずはその歪んだ考えから矯正していきましょう。
ファンチーム以外のチームの試合を見て、野球というスポーツを楽しむことを思い出しましょう。
最初はできればファンチームが所属しているリーグとは異なるリーグの試合を見た方がいいです。
セ・リーグのチームをひいきにしているなら、パ・リーグの試合を見ましょうってことです。
なぜなら、同じリーグだとどうしても自分のファンチームと関係があるので、勝敗やゲーム差などが気になってしまうからです。
最初はファンチームとは関係のない方のリーグから見てみることをおすすめします。
まあ今は交流戦があるので全く無関係ではないですけど、それでも同一リーグよりはマシですね。
あなたがセ・リーグのチームのファンなら、パ・リーグの選手の事は知っていますか?
今、誰が首位打者なのか、誰がホームラン王なのか、誰が4番を打っているのか?
各チームのエースは誰か、抑えは誰なのか、監督やコーチはどんな人なのか?
試合を観戦するのが理想ですがそうも言ってられないので、まずは上記のような事に興味を持つことから始めましょう。
ネットで毎日試合結果をチェックするもよし、スマホの野球ゲームで他チームのことを知るもよし。
とにかくファンチームだけに興味があるという状態から脱することを意識するのが大切です。
ちなみに僕が脱ファンできたのは、スマホ野球ゲームの存在も大きいですね。
それまでほとんどと言っていいほど他チームに興味がなかったんですが、ゲームを通じて他チームの選手に触れることで、徐々にフラットな目でプロ野球を見ることができるようになりました。
少しでも興味がある人は、ぜひこちらの記事を読んでみてください!
ファンチームの勝敗や個人成績だけではなく、異なるリーグの選手や動向に目を向けることで、徐々にファンチームへの異常な執着を解いていくことにつながります。
勝敗ではなくプレーそのものに目を向ける
ファンチームに異常なまでに執着している人は、もはや野球をスポーツとして見ることができなくなっています。
とにかくひいきのチームが勝てばいい。
その過程なんてもはやどうでもいい。
チャンスでヒットを打つべきだし、ピンチは0点で抑えるべきだ。
そういった心理状態になりがちです。
でも、それはもはやスポーツ観戦ではありませんよね。
「自分が勝ったように感じ、高揚感を得るため」の手段としてしか見ていないんですから。
それではいつまで経ってもファンを辞める事は不可能です。
そんな状態を脱するためには、スポーツ観戦の基本に戻ることが必要です。
まずはひとつひとつのプレーを良く観察するようにしましょう。
ここで肝心なのは、相手チームの選手のプレーにも分け隔てなく目を向けることです。
例えば、ヒット性の当たりを相手チームの選手がファインプレーでアウトにしたとします。
今までのあなたなら「クッソ!抜けてたら1点入ってたのに!ムカつくー」と短絡的に考えるでしょう。腹を立てるだけ立ててそこで終わるはずです。
でもこれからは、そのプロならではのプレーを見る事ができたことを喜ぶようにするんです。
最初は喜ぶのは難しいと思いますが、目を向けることくらいはできるはずです。
ファンチームの選手が損した事だけに目を向けるのではなく、すごいプレーをした相手選手のことも同時に称える。
これができるようになるだけで、あなたの視野はグッと広がり、勝敗にかかわらず野球の試合そのものを楽しむことができるようになってきます。
そんな感じで、試合中のあれこれをなるべくフラットな目でみる訓練をしていきます。
チャンスの際、ヒット打て!ホームラン打て!相手がエラーしろ!なんて一方的にファンチーム目線からだけで考えるのではなく、「今日は相手ピッチャーのストレートはしってるなー」だったり、相手キャッチャーのリードについて分析してみたり
とにかくここでは「野球というスポーツを楽しむ」意識を強く持つことが重要。
そうすることで、徐々にファンチームへの執着心が薄れてくるのを感じられるはずです。
自分とは無関係であることを自覚する
最初に「なぜファンになったのか?」を考えてもらいましたね。
親の影響など、人それぞれいろんな理由があったと思います。
そこでよく考えてみてください。
どんなきっかけであれ、結局自分という人間とファンチームとは何の関係もないんですよ。
執着したところで負ける時は負けるし、自分の意志でコントロールできるものではありません。
そこを強く自覚し、理解することからはじめましょう。
他に熱中できるものを探す
僕がファンを辞めようと思ったきっかけについて、時間がもったいないからと上で書きましたが、本当にもったいないです。
特に「適度に楽しむ」レベルを超えてしまっている人にとって、心身に有害な時間であると言っても過言ではありません。
他に熱中できるものはありませんか?
筋トレでも、勉強でも、家族と過ごす時間でもいいです。
もっとあなたにとって有意義な時間を過ごすための事を探しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
あなたが応援するチームのファンをうまく辞められそうですか?
多くの場合、ファンチームの試合のことが気になるのは単なる反射です。
反射というかルーティン、いわば「自分の中での決め事」になっています。
ここに問題があるんですよね。
これはタバコの依存と同じです。
僕も喫煙者だったので分かりますが、タバコを吸う時って味とかもうほとんど意識してないんです。
仕事が終わったら吸う、食べ終わったから吸う、駅に着いたから吸う。
タバコそのものを楽しんでいるのではなく、もはや無意識的に吸っている。
ファンチームの試合を見るのもこれと構造的には同じです。
そうではなく、もっとプレーそのものを味わいましょうよ!
野球を知ったあの日のことを思い出して、純粋にスポーツ観戦を楽しみましょうよ!
重要なので何度も言いましたが、これが最後です。
そのチームとあなたは、本質的には何の関係もありません。
これを自覚する事、そしてスポーツ自体を楽しむこと。
これだけ意識するだけで、適度な距離を持ったファンでいられるようになるはずです。