コピーライターの仕事内容を経験者の私がすべて挙げてみた

僕は広告業界でコピーライターとして働いていた経験があります。

コピーライターになりたいって人は多いですが、その実態というのはあまり明らかにされていませんよね。

多分、皆さん忙しくてネット上に書く時間とか無いんだと思います(笑)

コピーライターになりたいけど、どんな仕事をするのか具体的に知りたい

という人も多いかと思いますので、僕の経験をまじえてお伝えしたいと思います。

コピーを考える、作成する

copyをwriteするからcopy writer。

まずはコピーを書かなくちゃ始まりませんよね。
コピーライターは、1本のキャッチコピーで人の心を動かすことができる職業です。

ただし、実際の仕事としてはコピーばかりを書いていると思っていると肩透かしを食うかもしれません。
なぜなら、コピーを作成する作業はコピーライターの仕事全体でみても10%もないくらいだからです。

また、コピーを考えると言っても色んな種類があります。

キャッチコピー、リードコピー、ヘッドコピー、ボディコピー、ショルダーコピー、スローガン、キャプション・・・。

その内一番大きな扱いとなるのはキャッチコピーですが、このキャッチコピーを考える時間となると、その割合はさらに小さくなります。
つまりコピーライターがキャッチコピーを考えている時間は、全体の内でもごく限られた時間だと考えてもらって差し支えありません。

では他の時間は何してんだ?パチスロでも打ちにいってんのか?などと思われるでしょうが、それは以下のようなことを主にしています。

コンセプト立案

広告展開をしていくうえで欠かせないのがコンセプトの立案です。
コンセプトは、商品をどう売っていくのかを示す大きな役割を果たします。
コンセプト次第でプロジェクトの命運が左右されるといっても過言ではないです。

実はこのコンセプト、コピーライターが立案することも多かったりします。
プロジェクトによってはプランナーと呼ばれる人が考えるケースもあります。

コンセプトを考えるには、理論的に展開を組み立てられる能力が求められます。
ロジックで考え、いかにクライアントを納得させられるかもコピーライター腕の見せ所ですね。

そのコンセプトを考えるために、次に挙げるような作業が必要になってきます。

クライアントとの打合せ

僕がいた会社には営業がいなかったので、コピーライターである僕たちが営業の役割も果たしていました。
クライアントの元に出向き、先方の要望などをヒアリングしていました。

営業がいる会社なら、彼らがクライアントにヒアリングをして「こんな感じの広告を求めておられる」という内容をコピーライターやデザイナーに指示する流れだと思います。

コピーライターとしては、その方がわざわざ足を運ばなくていいので楽といえば楽なんでしょうが、僕はどちらかというと自分でも話を聞きたい方でしたので、むしろ営業がいなくて良かったと思います。
やっぱり人を介すると微妙なニュアンスとかも伝わりにくいことが多いですし、自分の言葉でクライアントを納得させたいって思いがありましたので。

なのでもしあなたが打合せに行くか行かないかを選べるのなら、打合せには極力参加するようにした方が勉強になりますし成長スピードも間違いなく上がると思いますよ。

ロケハン

ロケハン、つまりロケーションハンティングってやつです。
僕が作っていたのは主に不動産広告でしたので、まずは現場に行かなくちゃ始まらないって感じでした。

実際に現地に行って周辺の雰囲気を肌で感じることで、その土地の特徴を洗い出していくんですね。

不動産広告でなくても、ロケハンは必要になってくると思います。
化粧品メーカーの広告だとしたら、デパートなどにある店頭を視察することが求められるでしょうし、その他の商材でも同様に売られている現場は見ておく必要があるはずです。

今はネットで簡単に情報を集められますが、実際に現場を見るのはやはり大切です。
文字や画像、動画などでは感じられないことを余さず吸収する姿勢でロケハンするように心がけましょう。

資料や情報収集

商品の関連情報を集めるのもコピーライターの仕事です。
不動産広告でいうと、その土地の歴史について調べたり、どんな人が住んでいるのかなどのマーケティング資料を読み込んだりといった作業です。

とにかく情報を集めるため、ロケハン時に現地周辺の施設を実際に利用してみたり、役所に行って話を聞いたり、図書館で地域の歴史について学んだりといったことをします。
地域限定のフリーペーパーを集めたり、地元不動産の賃貸家賃を見て回るなんてこともしてましたね。

場合よっては「潜入調査」と称して、客を装って競合物件のモデルルームに潜入し情報を聞き出したりすることもありました。
言ってみればライバルのことを知ることで、より広告表現において差別化をはかることができきますね。

コピーは足で書け!

みたいなことを先輩によく言われていましたが、まさにこういうことを言うんだと思います。
この間、コピーらしいものはほとんど書いていません。

取材・インタビュー

仕事内容によっては取材やインタビューもします。

僕は商業施設のフリーペーパーを制作していた時期がありました。
その中でショップの店員さんに話題のアイテムなどを紹介してもらうコーナーがあったんですけど、そのコーナーのために実際に店舗まで行って取材をしていましたね。

ただ店に行って話を聞くだけなのですが、話をうかがう店員さんとの時間調整や、何を聞くのか質問内容を考えたりなど、事前にすべきことが結構あったりして大変といえば大変でしたね。

せっかく話を聞いたのに、いざ書こうとした時に忘れたなんてことがあるといけないので、メモはもちろん、場合によってはボイスレコーダーなんかも使用することがあります。

企画書作成

クライアントに対して「うちならこんなに少ない予算で、こういう広告展開をして、これだけ結果がを出すことができます。だからうちに仕事くれ!」と説明するために必要なのが企画書です。
主にプレゼンテーションの場などで使用します。

企画書の出来によっては仕事が取れるかどうかが左右されるので、かなり重要なものになります。
この企画書を作成するのがコピーライターであることも多いです。

・予見(商品の現状、客観的事実、マーケ的数値など)
・課題の洗い出し
・改善策
・改善するためのコンセプト案
・コンセプトを広告表現に落とし込んだのがコチラ

僕の場合はざっくり言うとこんな順番で企画書を展開することが多かったです。
先に出てきた情報収集、クライアント打合せ、ロケハンで得た知識や情報を元に企画書を作成します。

プレゼンテーション

プレゼンはさっき説明したとおり、クライアントに向けた提案です。
クリエイティブに関わる提案は、そのコンセプトを考えたコピーライターが説明する場合も多いです。

ちなみにプレゼンには大きく分けて2種類あります。

1つは、複数の企業が参加する競合プレゼン。
もう1つは、受注することが決まっているうえでする指名プレゼンです。

前者は、クライアントが「いろんな制作会社の出す案を見て、そこから決めたい」という意向のもとで行うプレゼン。
当然、各社仕事を取りたいので必死に提案してきます。
もちろんそこで漏れたら、提案までに費やした時間や人件費はほぼタダ働きということになります。

一方、指名プレゼンは仕事の受注が決まったうえで提案するプレゼンです。
受注は決まっているのでそこのプレッシャーはありませんが、密にクライアントと付き合っていくことになるので実務的な作業も一気に多くなります。

僕がクライアントとしていたのは大手不動産会社も多く、大きなプロジェクトだと大企業のトップに近い方々もプレゼンに参加してました。
人数も多いときだと30人くらいいたりして、それはもう、めちゃくちゃ緊張します(笑)

恐らくクライアントの方々が気になっているのは、企画書の最後の方に書かれた予算の部分(完売までに宣伝広告費がどれくらいかかるのか等)であって、我々クリエイティブの部分の話はあまり聞いてないのはうすうす分かってるんですが、それでもやっぱり緊張します。

企画書をそのまま読んでも面白くないので、そこに書かれていない補足情報なんかを交えて自分の言葉で説明していくのが理想なんですが、慣れないうちはまずはそんなことできません。
なので僕がやってたのは「その場のアドリブで話してる風のカンペ」を別で用意してました。
「えーと」とか「いやー」とか「(笑)」とかまで書いて、それをきっちり読んでましたね(笑)

こういうのは慣れるしかないので、場数を踏んで自分なりにコツをつかんでいってください。
大切なのは「うまくこなそうとする」のではなく、「この提案をぜひ通したい!御社にとってメリットしかない!」ということを存分にアピールすることだと思います。

逆に言うと、自信のある提案内容だと自然と「伝わるプレゼン」になるんですよ。
どうもプレゼンに熱を込められなさそうなら、それは提案内容自体に問題があることが多いです。

文字などの校正

校正というのはチェックする作業です。
文字校正であれば、広告物に書かれた文字に誤りがないかチェックすることになります。

チェックするのは文字だけではありません。
通常、ひとつの制作物を作り上げていくうえで、途中で何度かクライアントにチェックしてもらうんですが、そこで修正が入るんですよね。
「この部分はもっとこうしてほしい」みたいな感じで。

で、文字に関する修正であればもちろんコピーライター自身で直すんですけど、デザイン的な修正が入った場合はデザイナーさんが直すことになります。
その修正がちゃんと行われているかどうかをチェックするのもコピーライターの仕事なんですね。

webであれば間違いがあってもすぐに直せますが、折込広告など紙媒体は印刷してしまうと修正するのが大変(というか基本的に無理)なので、特にこの辺のチェックというのは厳しいものが求められます。

いいコピーライターというのは斬新なアイデアでキャッチコピーを作るだけではなく、厳しい目で正確な校正ができることも重要な条件のひとつです。

常にアンテナを張る

先輩によく言われたのは「コピーライターは俗の先頭に立て」というもの。
どういうことかというと、要はトレンド情報の収集は怠るなってことです。
あえて俗物となり、常に新しいことを吸収しろということですね。

「自分はこの業界だから、この話題は関係ないかな」みたいな姿勢ではなく、あくまで幅広い情報にアンテナを張ることが重要です。

テレビのニュースや雑誌はもちろん、ネットの掲示板、フリーペーパー、人から教えてもらった話題など、何事にも興味を持って接することが求められます。

また、当然世の中に存在する広告にも目を向ける必要があります。
というかこの業界にいると自然にそうなります。
駅構内の看板、電車の中吊り広告、ネット広告、雑誌広告、テレビやラジオCMなどなど、この世のあらゆる広告を見て常に研究しましょう。

そうすることで、ふと思いがけないアイデアを思いつき、それまでなかった斬新な切り口に結びつくなんてこともあったりします。
もちろん、自分の業界の動向(僕なら不動産業界)に気を配るのも必須ですけどね。

まとめ

今回はコピーライターの仕事内容についてまとめてみました。

多岐に渡る内容を見て面食らった方もいるかもしれませんが、僕個人的にはコピーライターは「何でも屋」だと思っています。
クリエイティブ業界の総務と言ってもいいかもしれませんね。
ちなみに僕はしばらくずっとコーディングをしてたことがあります。
なんなら阪急電車の広告モデルもこなしましたよ(笑)
今思えばいい思い出ですねー。

キャッチコピー1本で何百万円、そんな時代も確かにあったようですが、今は広告に関することは全てコピーライターが関係してくるといっても過言ではありません。

デザインはデザイナー、コンセプトはプランナー、コピーはコピーライター。
そういった分業ではなく、広告全体を常に見渡して客観的にディレクションしていく能力がこれからのコピーライターには求められています。

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