nagashiuchiです。
皆さん、試食は好きですか?
スーパーとか行くとやってますよね。周りをいい匂いさせてるあれです。
僕はあまり積極的に食べる方ではないですが、妻は積極的に食べる方なのでつい一緒になって食べたりしています。
試食販売の実力の差はどこから?
で、いつもなんとなく考えてたのは、こういう人(試食販売している人)の中でも実力の高い低いってのはあるんだろうなーってこと。
試食ってのは最初に「食べてもらう」っていうハードルがありますよね。
売れるかどうかは別として、まず食べてもらわないと始まりません。興味のない人に手に取ってもらうのは結構コツとかがいりそうです。そこで販売力の差が出てきたりもするのでしょうか。
男からすると、若いお姉ちゃんと50くらいのおばちゃんが並んでてどちらから買いたいですか?なんて言われたら、間髪入れずに若い子の方にいってしまいそうなものですが、実は世の中の大半の人はそうでもないみたいなんです。
っというのも、少し前にテレビで試食販売についてやってまして。
テレビでやってた試食販売の勝負
そこでやってたのは、まあ実験と言うかプロと新人の競争みたいな感じでした。
一人は若いけど試食販売に関しては素人。もう一人は40代の女性で、こちらは試食販売の経験が豊富なプロの人です。
この二人がそれぞれ同じ条件のもと、持ち時間内(10時間)にどちらが多く商品を売ることができるのかを競うといったものでした。
ちなみに売っていたのは、僕も大好きなソーセージの香燻(こうくん)です。香燻はまじでおすすめです。そんなに高くないですし、むしろ安売り時など他の競合商品よりも安くなってる場合だってあります。
話がそれましたね。
まず勝負の結果から言うと、プロの女性が勝利。80対250くらい(うろ覚えでアバウトです、すみません)の差がついていました。まあプロですからね。当然といえば当然かも。
でもまあ素人の僕からすれば、若くて可愛かったり愛想がよければそこそこ売れていい勝負になるのでは?と思いながら見てたのですが、結果は残念ながらプロが圧倒的な差をつけての勝利でした。
試食販売のプロに学ぶ!売上を上げるコツとは
ではなぜ、プロの女性は多くの人に買わせることができたのか。
相手が素人とはいえ、そこまで大差をつけることができたのか。
そこには、彼女には彼女なりの勝利の方程式があったのです。
身に着けているものの色で売れ行きは左右される
戦いは既に試食販売が始まる前から始まっていました。
彼女が身に着けるエプロンや三角巾の色は全て赤系。そこに売上をアップさせる秘密が隠されてたんです。
彼女曰く、料理が一番おいしそうに見えるのは赤色なのだとか。
その逆に青は美味しそうに見えないので売り上げが落ちるんだそうです。いろいろ試した結果、彼女が導き出した答えです。
確かに青白い照明に照らされた料理よりも、あたたかみのある暖色系の照明の方がおいしそうに見えますよね。いや、完全に想像で書いてますけど、恐らくそう。僕の頭の中では、そう。
獲物を狩る肉食動物のようにターゲットに近づく
食べ物の試食販売っていうと、机の前でおばちゃんが焼いていて、その前を通る人に適当に声をかけているってイメージがあったんですが、プロに言わせるとそれでは売り上げは上がらない。
プロはある程度ソーセージを焼き終わると、お皿に乗せて近くにいる女性に近づいていきました。
実はここにもポイントが隠されていました。
それは近づいていくときには、あまり目を合わせないようにすること。警戒されないようにするためです。
確かに店とかで買い物してる時に、こちらをガン見しながらグイグイ来られると警戒しますからねー。しかも正面からは行かず、お客さんの斜め背後から近づいていくという徹底ぶり。
日本人はシャイな人が多いので、これくらいするのでちょうどいいのかもしれませんねー。
で、そのターゲットの選定の仕方なのですが、そこには彼女なりの明確な条件が。
まず、男性は圧倒的に買ってもらいやすいそうです。
これ、「〇〇の男性」とかじゃないですよ?男性全般って意味です。
つまり、男は勧められたが最後。試食のおばちゃんの前では無力なのです。
僕はこの辺はシビアなので断る自信がありますが(というかこれまで何度も断ってきた)、世の男性はそうではないんですね。
実際、勧められて購入した男性何人かに後からインタビューしてましたが、彼らは口をそろえて「せっかく食べたし買わないと悪い」的なことを言っていました。プロいわく、「男性は食べてくれさえすれば8割くらいは買ってもらえます」だそう。
男性の皆さん、カモられてますよー!試食のおばちゃんには十分注意しましょう!
もう一つ、ターゲットの条件として挙がっていたのは「カートに2つかごを乗せている人」。
スーパーの手で押すカートって、大体かごを2つ乗せられるようになってるじゃないですか。あれをフルに使っている人は試食で買ってもらいやすいらしいです。
これはつまり、「買い物するぞー」って感じで意気込んでいる証拠ってことなんですね。
「夕飯の食材だけを買いに来た」っていうより「何かいいものあれば買いだめしておこう」って感じのテンションの人を狙うと効率いいよねってことです。
他にも小技がたくさん
上記の他にも、プロは売上を上げるための様々な工夫をしていました。
・紙皿の下にカイロ
今回は焼いたソーセージだったので、冷めないように紙皿の下にカイロを貼る徹底ぶり。ビジネスとは、こういった小さな気遣いが積み重なってこそなのでしょうねー。
・においで釣る
今回のようにソーセージやチャーハンなどを売る時は、しょう油とバターで炒めるのが鉄板なのだとか。香りでつられて売上も数倍に倍増!焼肉屋が歩道に向けて煙を出しているのと手法は同じですねー。
・レシピの書いた紙をタイプ別に分けて渡す
プロはただソーセージを売るのではなく、食材を使用したレシピを書いた紙をあらかじめ用意して配っていました。こんな料理に使えますよー的なやつですね。
さらにプロはそのレシピを2種類用意。それぞれ健康系と美容系に分かれていて、お客さんのタイプによってそれを使い分けていました。
どんなタイプかというと、足元(靴)を見て選別するのだとか。
美容系のレシピを渡すのは、ヒールなどおしゃれな靴を履いている女性に渡します。これは足元に気を使っている人は「美」にも敏感であるという彼女の分析からです。
一方、健康系のレシピを渡すのはスニーカーやサンダルなどを履いた女性。
どちらかというとこっちの方が多そうですが、このタイプの人には一般的に興味を得られやすい健康系のレシピを渡していました。
ここまでいくともうこの人は試食販売だけにとどまらず、マーケティングとかそういう販売戦略みたいな仕事に関わっていくべきだと思ってしまいましたね(笑)
まとめ
たかが試食販売。されど試食販売。
僕らがスーパーで何気なく目にしている彼女たちの仕事の中にも、ビジネスのヒントはたくさん転がってそうです。
皆さんもスーパーで彼女たちを見かけたら、じっくり観察してみてはいかがでしょうか。
もちろん、いらないものは買わされないように注意してくださいね!