不動産会社に騙されるな!賃貸の火災保険に自分で加入して安くあげる方法

nagashiuchiです。

最近引越しすることになりまして、しばらく不動産屋に通ったりしてました。

※賃貸物件を選ぶ際に抑えておきたいポイントはこちらにまとめています。
賃貸物件の失敗しないコツと選び方!不動産探しは結局〇〇である。

しかし引越しってお金かかりますよねー。
敷金・礼金や仲介手数料をはじめ、あらゆる費用が積み重なっていって気づけば100万円近くに・・・なんてことも。

中でも火災保険これがまた地味に割高でして。
いざという時に必要とはいえ、ほとんどの場合が掛け捨てで飛んでいくんですから、できれば無駄に払いたくはないですよね。
僕はこれまで何度か賃貸を引越しましたが、その度に契約している気がします。

この火災保険、調べてみるとどうやら節約の余地がありそうです。

ってことで、今回の引っ越しにあたり火災保険を大幅に安くすることができたので、そのことについて書いてみたいと思います。

不動産会社が勧める火災保険の加入は強制じゃない!

まず最初に声を大にして言いたいのは、
不動産会社が用意する火災保険に入る義務はないということです。

もちろん、火災保険自体には必ず加入する必要があります。
ですが、不動産会社や仲介業者に用意されたものに入る必要はまったくありません

物件によってはまれに指定の火災保険に加入することが契約条件になってたりするようですが、ほとんどのケースではそんなことにはなっていません。
なのでそこさえクリアになっていれば、自信を持って断ることができます。

不動産会社は、指定の保険に加入してもらうことで保険会社からマージン(手数料)をもらっているんですね。
なので「別にここの火災保険じゃなくてもいいですよー」なんてことはわざわざ言ってくれません。
むしろ、さも加入するのが当たり前のような感じで指定の火災保険の契約書を出してきます。
これじゃあ気づかない人は分かりませんよね。
だって自分で入ってもいいって知らないんですから。僕もずっとそうでした。

いや、別におすすめの保険に入っても構わないんですよ。
保険内容が納得できるものであれば文句言わず加入させて頂きますよ。
でも、ほとんどのケースで勧めてくる保険は払い過ぎです。
後で詳しく書きますが、単身者にもかかわらず家財保険が異常に高い設定になってたりとか。

そもそも手数料を取っている=割高になっている点も見逃せませんね

何でもそうですが、少しの手間をかけて自分でやれば費用は安くなります。
同じ補償内容でも、自分で選べばグッと抑えることが可能です。

そもそも火災保険とは

自分で火災保険を選ぶ前に、まずは火災保険について知っておきましょう。

何気なく入っている人も多いかと思いますが、具体的に知っておくことでどこを削ればいいかなどイメージしやすくなります。

火災保険の中身は、補償する対象によっていくつかの項目に分かれています。

家財保険

自宅が火事になり、家にあるものが燃えてしまった時に補償してくれる保険です。
この補償額を変更することで、火災保険全体の保険料はかなり変わってきます。

大体、100万円単位で補償額を設定することになっています。

普段、自分が持っている家財一式の金額なんてあんまり意識することないですよねー。
いい機会なので、一度こんなので確認してみると面白いですよ。

http://direct.nisshinfire.co.jp/oheya/quotation/
日新火災:お部屋を借りるときの保険 家財の簡易評価額クイック見積もり

ただし、そこに書かれている金額は大抵の場合当てはまらないと思います。
かなり高めになっているはずです。

まあ当然と言えば当然ですよね。
最初に書いたように、ここで設定する補償額で保険料全体が大幅に変わってくるので、保険会社としてはなるべく高く設定してほしいわけです。

あくまで参考程度にしておき、最終的には自分で判断して適正な金額を設定しましょう。

ちなみに僕の場合は妻と子どもの3人家族ですが、家財補償額は100万円にしました。
朝日火災の簡易評価額表によれば、僕の家族構成と年齢だと1080万円だそうです(笑)

いやいや、そんなにいいもん持ってへんわ!
・・・え、ひょっとして世間はそんなものなのかな?

借家人賠償責任保険

ぶっちゃけ、大家さんにとっては火災保険の中でもこの保険だけが重要といっても過言ではありません。
なぜ入居する人に火災保険に入ってほしいかというと、この借家人賠償責任保険に入ってほしいからなんですね。

で、これどういう保険かというと、賃貸では借りた人は退去する際に部屋を借りる前の状態にしておく必要があります。
これを「現状回復義務」といいます。

もし火事になって部屋が燃えたり焦げたりしたら、それを修繕しないといけない義務があなたにはあるわけです。
そこをまかなってくれる保険なんですね。

なので、大家さんからすればこの保険がない人は危なっかしくて貸したくないのは当然ですよね。
火事になって修繕する支払い能力がない人に好き好んで貸したくはないはずですので・・・。

補償金額ですが、大体1000万~2000万円つけていれば大丈夫でしょう。
僕の場合は、不動産が勧めてきた保険に合わせて2000万円のものを選びました。

あくまで自分のためではなく大家さんのために入るための保険なので、
ここは不動産会社が勧めている保険と合わせておくのが得策かと思います。
なんせ大家さんが一番敏感なところだと思うので・・・。
契約してから後で「いや、ちょっと少ないよ」なんて言われたら嫌ですし。

できれば僕のように事前に本来入るべき保険の内容を確認しておいた方がいいですね。
不動産会社や大家さんに遠慮なく聞いてみましょう。

ちなみに保険会社によっては上限が1000万円までしか選べなかったり、元々金額が決まっているものもあるので、そこは気を付けたいところです。
例えば、2000万円つけておきたいのに上限が1000万円しか選べないのなら、その保険は考え直した方がいいかもしれませんね。

個人賠償責任保険

火災に限らず、日常生活の中で他人や他人の物に危害・損害を与えてしまったときに補償してくれる保険です。
特約なので保険によっては削ることも可能です。

というかそもそもなのですが、実は火事を起こしてしまっても重度の過失がなければ、他人に対して賠償する必要がありません。
これは法律で決まっています。

重度な過失とは、例えば油に火をかけたまま長時間離れたりとか、寝たばこをしたりとか、そういったことです。

なので、万一重過失によって相手に損害を与えてしまった場合にはこの保険が補償してくれます。

ただしこれは逆に言えば、隣家が出した火災で受けた被害についても、相手に重過失が無い限り賠償責任を問うことはできないということです。
だから火災保険は自分でちゃんと入っておく必要があるのですね。

ちなみにこの個人賠償責任保険は、火災保険だけについているものでもありません。
もし車を運転するのなら、加入している自動車保険などについている場合も多いです。
重複しても意味がないので、自分が知らない間に入っていないか確認しておきましょう。

というかこの保険、結構「使える」とネット上などでも評判みたいです。
たとえば自転車で人をはねてしまったとか、そういった日常の事故などにも幅広くカバーしてくれます。

しかも保険によって異なる場合もありますが、基本的には妻や子どもなど家族も対象となります。
気になる人はぜひ調べてみてくださいね。

類焼損害保険

これはそもそも扱っていない保険会社もあります。
もちろん特約なので外すことも可能です。
僕はもちろん外そうと思っていましたが、最終的に決めた保険会社には初めからついてなかったです。

どんな内容かと言うと、要は自分が火事を起こして近所に燃え広がった際に、相手への損害を補償してくれるというものです。

ただし、さっきもお話しした通り、火事を起こしても重過失が無い限り、相手側に補償する義務はありません。
仮に
重過失があった場合は「個人賠償責任保険」で賄えばいいわけです。
なのでこの類焼損害保険が必要となるのは、ある意味とても限られたケースです。

例えば、相手が火災保険に入っていなかったり、入っていても十分な補償額でなかった場合などです。
自分のためというよりは、他人のために入るといった意味合いの強い保険ですね。

重過失がないにもかかわらず延焼してしまい、尚且つ相手が十分な補償を受けられない。
入っておいてよかったーってなるのはそういったケースですね。

何度も言うように、重過失がなければ相手に損害賠償する必要はありません。
なので全ては相手のために入る保険です。
あなたが優しい心の持ち主なら検討してもいいでしょう。
私なら・・・多分入らないと思います(笑)まあ賃貸ですし。

地震保険

これも特約で選ぶことができます。
もちろん付けなくてもいいです。

現在加入している火災保険料は解約で戻ってくる

ご覧いただいた通り、火災保険と一言でいってもいろんな要素があることは分かって頂けたかと思います。
当然ですが、それぞれちゃんとした意味があるんですねー。
新しく加入する火災保険については、これでなんとなくイメージできたと思います。

じゃあ今の住まいにかけてるバカ高い保険はどうすればいいの?
ということですが、これは引越しに合わせて解約する必要があります。

これ、僕知らなかったんですよねー。
これまで単身時代含めて3度引越し経験がありましたが、その都度新しい保険に入って、それまでかけてた保険に関しては解約していませんでした。
恐らくだいぶ損してたでしょうね(笑)
考えたらへこむので考えないようにしています。

なので今回はばっちり解約の手続きを進めていますよ。

具体的には、火災保険会社に連絡して解約するだけです。
手続きの方法は保険会社によりますが、僕の場合は電話⇒書類取り寄せ⇒提出という流れでした。

ウェブ上で取り寄せたり、解約できるところもあるかもしれません。
手元にある資料やHPなどで確認しましょう。
分からなければ、管理会社に問い合わせれば教えてくれるかと思います。

自分で火災保険に加入してみよう!と決めたあなたへ

それでは自分で加入するまでの流れを簡単におさえておきましょう。

自分で火災保険に加入することができるのか確認

まずは、入居を希望する物件が自分で火災保険を決められるのかを不動産会社に確認しましょう。

最初の方でも書きましたが、決められた火災保険に必ず入らなければならない物件なら諦めるしかないです。
自分で入るのを諦めるのか、もしくはその物件を諦めるのかはあなた次第です。

もし自分で加入することが可能ということであれば、
自分で加入した際の加入証を提示しなければならないのかどうかも必ず確認しておきましょう。

本来なら不動産会社を通して加入するので、火災保険に入ったということは一目瞭然で分かるので問題ないのですが、「自分で入ります」と言った人が本当に加入したかどうか確認する術は不動産会社にはありません。

なので、自分でちゃんと入りましたよーっていうのを証明するために、加入証などのコピーを提出するよう言われることが多いです。
また、加入証を提示する必要があるのであれば、いつどのタイミングなのかも確認しておきましょう。

今の火災保険の解約

次に今入っている保険の解約の手続きです。
どこの保険会社も基本的に1ヶ月単位で戻ってきますので、なるべく早く手続きを済ませておきましょう。
僕の場合は、解約したいと連絡してから5日くらいで申請用紙が届きました。

気を付けるのは、解約日は新居に入居する前日までは必ずカバーするということです。
もったいない!といって解約日を早めてしまって保険がカバーできていない日数が出てくると元も子もありません。
そういった時に限って・・・といったケースも無きにしもあらずです。

新しい火災保険の見積もりと比較

解約の手続きを進めると同時に、新しい保険会社についても調べましょう。

といっても調べてみて分かりましたが、世の中には実に多くの保険会社や火災保険があります。
自分に合った保険会社を見つけるためには、多少の労力が必要。
その労力を少しでも減らすためには、見積もり比較サイトの利用は必須です。

火災保険一括見積もり依頼サイト

ただし、賃貸物件対象の火災保険に特化した比較・見積もりサイトというのは、僕がみたところ探すことができませんでした。

上記のような火災保険の比較見積もりサイトで調べてみても、賃貸用の火災保険は出てきません。
なので、そこで出てきた保険会社が賃貸用火災保険を扱っているか自分で調べていく必要があります。

・・・と言ってもそれも結構な手間だとは思いますので、まずは僕が調べた賃貸用の火災保険を紹介しますので参考にしてみてください。
それぞれ、かんたん見積もりなどができるようになっているはずです。

日新火災『お部屋を借りるときの保険』

損保ジャパン日本興亜『THE 家財の保険』

三井住友海上『リビングFIT』

全労済『住まいる共済』

全国生協連『新型火災共済』

パーソナル少額短期保険株式会社『賃貸保険ダイレクト』

もちろんこの他にも賃貸用の火災保険はあると思います。
がっつり比較したい方は、自分で調べてみてくださいね。

火災保険を選ぶ際に気を付けること

まず注意するべきなのは、今から手続きして入居日からちゃんと適用されるのか?を明確にしておくことです。
会社によりますが手続き~加入完了までに時間がかかる場合もあります。
余裕を持って手続きする事が肝心です。

もし入居日が近いのなら、それまでにちゃんと間に合うのかをちゃんと確認しておきましょう。

あとさっきも書きましたが、不動産会社や大家さんが納得できる補償内容なのかどうかということも頭の片隅に置いておきましょう。

家財保険は自分のための保険なので自分で加減ができますが、借家人賠償責任保険は貸主である大家さんに関わる保険なので、補償内容に含まれているかというのはもちろん、補償額はいくらなのかも必ず確認しておきましょう。

無事に加入が終わり、加入証が届いたら不動産会社にコピーを提出します。(提出を求められない場合もあります)

提出するタイミングは不動産会社によって異なると思います。

ちなみに僕の場合は契約書締結のタイミングで提出してくださいとのことでしたので、それに間に合うように手続きをしました。

中にはもっと早く欲しいと言われたり、入居して落ち着いてからでも大丈夫ですよーなんて言ってくれる場合もあるかもしれません。
どちらにしてもトラブルを防ぐために、必ず事前に確認しておきましょう。

実際に自分で賃貸火災保険を選んだ僕の場合

僕が今回いろいろ調べて入ったのは、日新火災という保険会社の火災保険です。

最初は全労済決めようとしてたんですよ。
医療保険でお世話になっているし、それに合わせてつけちゃえば楽かなーなんて思ってたので。

でも、いざ見積もってみると高かったんですよね。
いや不動産会社が勧めてきたのに比べると安かったですけど、どうせ自分でするなら劇的に安くしたいじゃないですか。

ちなみに今回勧められていたのは2年で21,000円でした。
全労済の見積もりは1年6,050円。2年で計算すると12,100円。

全労済は本当はもっと安くできたんですが、最も必要な借家人賠償責任保険や個人賠償責任保険をつけるには、なぜか家財保険の補償額を300万円以上にする必要があったんですよ。
そこがネックになって結局やめましたね。僕の場合そんなにいらないので。

全労済をやめた理由がもう1点。
それは、今回の引越しが結構急だったので入居までに日数があまりなかったんです。
そんな中、火災保険の加入証のコピーは契約書提出のタイミングで欲しいと不動産会社から聞いていました。
事前に確認して判明したんですが、全労済は加入証が送られてくるまでに審査期間を含めて1ヶ月程度かかるって書いてあったんですよ。これじゃあ遅いですよね。
契約書提出どころか、入居までに間に合うかどうかも分からない。
これでびびってしまいましたね。

なんせ不動産会社からは「契約書提出のタイミングで出せないなら、既定の保険に入ってもらうことになります」って言われてたので・・・。

そこでいろいろ調べて最終的に決めたのが日新火災「お部屋を借りるときの保険」でした。

まずいろんな比較サイトで紹介されているように料金が安い。
私のケースであれば、なんと年間4000円で落とすことができました。

以下の通り、補償内容も十分だと思います。

・家財保険 100万円
・借家人賠償責任保険 2000万円
・個人賠償責任保険 1億円
・類焼損害保険 なし
・地震保険 なし
・修理費用 300万円
・被害事故法律相談費用等 30万円

前述のとおり、家財保険の補償額が上がれば上がるほど火災保険は高くつきます。
なのでそこは極力抑えたかったんですよねー。
自分の場合は100万あれば十分と判断しました。

家財保険は現金やクレジットカードなどには適用されません。

って考えると、一般的な家庭で1000万円とかの家財保険をつけることなんて、すごく稀な気がしてきませんか?
皆さん、そんなに高価なものが家にあるのかなあ。

よかったのは、全労済と違って家財保険を100万円にしても借家人賠償責任保険をつけることができたこと。
補償額も勧められた保険と同じ2000万円です。

個人賠償責任保険もついていますよ。
前述の通り、重度な過失があった場合に他人の家に燃え広がった損害を補償するために必要です。1億もあれば十分でしょう。

類焼損害保険と地震保険はついていませんが、特に問題はないと思います。

類焼損害保険については、日新火災のようにそもそも用意されていない保険会社も多いようです。僕的にはまったく問題ありませんでした。

地震保険に関しては、日新保険では別途つけることができるようです。
うちの場合は地震によって受ける損害はそこまでないだろうということで今回は見送っています。

あと、これまで説明してこなかった「修理費用」と「被害事故法律相談費用等」っていうのがついていますが、正直オマケ程度にしか考えていません。
他の重要な補償がしっかりついていさえすれば大丈夫だと思っていますので・・・。

前者は火災や自然災害、盗難などの被害にあった際、その修理にかかった費用を補償してくれるというものらしいです。
後者は、家族が被害を受けた際に相談する弁護士費用などを補償してくれるといったものです。

まとめ

最後にもう一度だけ言わせてください。
賃貸の火災保険は自分で選ぶだけでかなりお安くなりますよー!!

ポイントをおさらいしておきましょう。

・火災保険は自分で選んで安くすることができる

・大家さんが入ってほしいのは「個人賠償責任保険」だけ

・自分のための「家財保険」は保険額に大きく影響するので慎重に検討する

・今入っている火災保険は解約すれば掛け金が戻ってくる

・保険の加入証は提出するのかどうか不動産会社に確認しておく

・また、合わせてそのタイミングについても確認しておく

本記事が少しでも参考になれば幸いです!

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